優先度逆転現象の様子は図2.2のようになる。
ここでは,優先度の高い処理の順に処理1,処理2,処理3,という3つのタスクが ある。処理1は処理3の結果を利用して次の計算を行う。しかし,処理2の方が処 理3よりも優先度が高いために先に計算されてしまっている。
実際は処理1をはやく終らせたいのだが,処理3の優先度が低いために結果として 処理2の方が優先して計算されてしまっている。これではより優先度の高い処理 が,その計算過程に於いて,途中に優先度の低い処理を利用するというだけで後 回しにされてしまう。
これが優先度逆転現象である。