このボードは名前から推測できるように,PCIスロットに差し込むタイプである。
現在,他の接続方法としてIEEE 1394, USB等が考えられるが,前者はコスト的な問題,後者はデータの 転送速度の問題がある。
また,本研究ではOSにLinuxを採用しているため,IEEE 1394,USB等のデバイス では新たにデバイスドライバの作成から始めなければならない。
しかし,PCIを利用するならばLinuxでビデオ機器を扱うためのAPIである "Video4Linux"をカーネルに組み込むことによ り使用可能となる。
bttvはフレーム取り込みを行うカードのデバイスドライバである。
対象とするカードはConexant社(http://www.conexant.com)のBt848シリーズのビデオデコーダー チップセットを利用しているものである。
Bt848は,メインメモリやビデオカードのVRAMにCPUを介せず直接データを転送す ることができるPCIビデオキャプチャチップである。
このシリーズのチップセットにはBt848,Bt848A,Bt849,Bt878,Bt879がある。 今回使用したキャプチャボードにはBt878が使用されている。
異なったメーカーによる、カード間の唯一の違いは、チューナーのタイプとボー ド上の拡張機能である。
例えばHauppauge社のカードには字幕やサウンドのデコーダーチップが追加され ている。bttvでのこういった追加機能のサポートは一部に限られている。 またタイプ(合成やS-Video)や入力数も異なっている。